【DOT】ポルカドット(Polkadot)とは?

ポルカドット(DOT)の概要

イーサリアム共同創設者の元CTOが開発した暗号資産

ポルカドットは、異なるブロックチェーンを接続して相互運用を行うことで、分散化されたインターネット「Web 3.0」の実現を目指しているプロジェクトです。

ポルカドットは、イーサリアム共同創設者で元CTOのギャビン・ウッド氏が設立したスイスのWeb3財団(Web3 Foundation)の主力プロジェクトであり、2016年に開発が始まりました。

ポルカドットの開発はWeb3財団ではなく、ギャビン・ウッド氏がCTOを務めるParity Technologies社が請け負っています。

Nori
ギャビン・ウッド氏はイーサリアムのDApps開発に使われるプログラミング言語「Solidity」を開発したエンジニアです。その影響か、ポルカドットはエンジニア主導で職人気質のプロジェクトという雰囲気があります。
ポルカドットのメインネットは2020/5に稼働したばかりで、まだ歴史が浅いプロジェクトにも関わらず、既に時価総額10位以内に入っていることからみても、いかに期待されているプロジェクトかが分かるでしょう。

分散型インターネット「Web 3.0」の未来

ポルカドットはWeb 3.0を目指しているわけですが、3.0というからには、1.0と2.0が存在します。

  • Web 1.0(過去):HTMLで記述された静的なWebサイト。HTMLを理解している一部の人間のみが情報を発信でき、多くのインターネット利用者はそのWebサイトを閲覧するだけ。
  • Web 2.0(現在):TwitterやFacebookをはじめとするSNSプラットフォーム等の台頭で、誰もがインターネットで自由に情報を発信できるように。

見るだけだったWeb 1.0から始まり、SNS等を通じて誰でも自由にインターネットに情報を発信できるWeb 2.0になりました。

情報が一方向から双方向になったことがWeb 1.0 → 2.0への最大の変化です。

ただ、現在のWeb 2.0ではGAFAM(Google Apple Facebook Amazon Microsoft)と呼ばれる一部のIT企業が、ユーザーのあらゆるデータ(個人情報、行動履歴、嗜好等)を収集・管理し、ビジネスに活用しています。

これらのデータは本来自分のデータであるにも関わらず、企業の商売道具にされてきました。

Web 2.0では自分たちのデータがどのように扱われ、誰に共有されているか、ユーザーからは見えずに不透明です。

Nori
TSUTAYAのTカードの個人データが許可なく警察の捜査当局に共有され、批判された事件がありましたね。

Web 2.0では企業という中央集権型組織にユーザーのデータが集中することになり、プライバシー侵害のリスクがあります。

こうした問題を解決するために考えられた仕組みが分散型インターネット、つまりWeb 3.0です。

Web 2.0 → Web 3.0の変化は、データの持ち主が企業から個人に移行することです。

さて、Web 3.0はブロックチェーンによって構築されますが、その世界を単一のプロジェクトだけで実現するのは規模的に不可能です。

様々なサービスを提供するプロジェクトの協力が必要です。

通常、各プロジェクトのブロックチェーン(例えば、ビットコインとイーサリアム)は独立した存在で互換性がありません。

これでは分散型インターネットを実現することはできません。

そこで、ポルカドットは異なるブロックチェーンを接続して相互運用できるシステムになろうとしています。

各ブロックチェーンが横で繋がり連携しあうことで、Web 3.0の世界を実現しようとしているのです。

Web 3.0の世界を実現するためには、ブロックチェーンが繋がるだけではダメで、ブロックチェーンのトリレンマ(分散化、スケーラビリティ、セキュリティ)も解決しなければなりません。

ポルカドットはこのトリレンマの解決にも挑んでいます。

Rino
トリレンマって何?パルプンテみたいな感じ?
Nori
ちょっと何言ってるか分かんないんですけど。トリレンマとは3つの事柄のうち、2つを重視するともう1つが犠牲になる事象のことです。有名なものに品質、コスト、時間があります。時間・コストを重視すると品質が悪くなる、品質・時間を重視するとコストが高くなるといった感じです。ブロックチェーンの場合、それが分散化、スケーラビリティ、セキュリティとなります。安全性を犠牲にすることはできないため、自ずと分散化を取るかスケーラビリティを取るかという話になります。分散化を優先しているのが現状のビットコインやイーサリアムです。スケーラビリティを優先しているのがリップルやステラルーメンとなります。各プロジェクトとも各自の問題点は理解しているため、少しでも改善しようと研究開発に取り組んでいます。

 

ポルカドット(DOT)早見表

名称 ポルカドット(Polkadot)
ティッカーシンボル DOT
通貨の最小単位 1 Planck = 0.0000000001 DOT
メインネット開始年月 2020/5
主な用途 ガバナンスやパラチェーンオークションへの投票
考案者 ギャビン・ウッド氏ら3名
発行者 Web3財団(ICO時のみ)
発行方法 ICOで配布後はステーキング
トランザクション速度 1パラチェーンごとに1,000 TPS(1秒あたりのトランザクション数)
最大の100パラチェーン接続時は1,000 * 100 = 1,00,000 TPS
※VISAは1,700 TPS
発行上限 なし
コンセンサスアルゴリズム ノミネーテッド・プルーフ・オブ・ステーク(NPoS)
※厳密にはGHOST-based Recursive Ancestor Deriving Prefix Agreement(GRANDPA)
ファイナリティの種類 決定論的ファイナリティ(決済が確定し、覆されることがない)
残高管理 リレーチェーン:アカウントモデル
パラチェーン:各プロジェクトのブロックチェーン構造次第
Webサイト https://polkadot.network/ja/
ホワイトペーパー https://polkadot.network/PolkaDotPaper.pdf
エクスプローラー https://polkadot.js.org/apps/#/explorer

ポルカドット(DOT)の特徴

ブロックチェーンの相互運用性(インターオペラビリティ)

Web 3.0で触れたように、ポルカドットのブロックチェーンは、異なるプロトコルを持つブロックチェーンを繋いで相互運用できる仕組みになっています。

たとえば、ビットコインとイーサリアムは独立した全く別のブロックチェーンであり、そこに互換性はありません。互換性がないということは、情報(データ)の受け渡しはできないということです。

それぞれのエコシステムは断絶しているのです。

しかし、ビットコインとイーサリアムをポルカドットに接続することで、ビットコインとイーサリアムのブロックチェーン間で通信できるようになります。

相互に通信できるということは、各々のブロックチェーンで構築されたアプリケーション同士が連携できるということです。

Nori
相互運用性のことをインターオペラビリティとも言います。

並列でトランザクションを処理するためスケーラビリティが高い

ポルカドットに接続された各ブロックチェーンは並列化されており、お互いが干渉することなく並列でトランザクションを処理できるため、スケーラビリティ問題(トランザクション遅延)を回避することが可能です。

つまり、ポルカドットに接続するブロックチェーンの数が増えても処理性能は劣化しません。

もし、1つのブロックチェーンであらゆるユースケースに対応しようとした場合、各トランザクションは1つ1つ順番に処理せざるを得ないため、処理が確実に渋滞してしまいます。

ポルカドットでは各ユースケースに特化させたブロックチェーンを用意し、それらを並列に接続することでトランザクションを並列化でき、処理遅延を防げるというわけです。

セキュリティの共有

時価総額の大きなブロックチェーンはネットワークを維持するのに十分な規模を有しているため、いわゆる51%攻撃などの攻撃は極めて困難です。

しかし、生まれたばかりのプロジェクトは規模が小さいため、比較的容易に攻撃を受けてしまうリスクがあります。

攻撃が一度でも成功してしまうと、そのブロックチェーンは信用を失ってしまい、最悪プロジェクトの終了になりかねません。

そのため、誕生したばかりのプロジェクトは特にセキュリティの確保に多大なエネルギーを割かなければなりません。

そこで、ポルカドットではセキュリティをプールしており、ポルカドットに接続しているブロックチェーンはそのプールされたセキュリティを共有できるようになっています。

ポルカドットがセキュリティを担保してくれるため、ポルカドットに接続する各ブロックチェーンはセキュリティのことを気にせず、本来のユースケースに注力できるようになります。

DOT保有者によるオープンガバナンス体制

ポルカドットのネイティブ通貨であるDOTの保有者であれば、ポルカドットのガバナンスに参加できます。

具体的には、DOT保有者は仕様変更等の提案を受け入れるか否かを投票でき、プロジェクトの方針に関する意思決定に寄与できるようになっています。

ビットコインやイーサリアム等の場合、仕様変更が提案された場合、アップグレードに含めるか否かの決定権はトークン保有者にはなく、コア開発者やマイナーにあります。

一方、ポルカドットでは、DOT保有者であれば誰でもプロジェクトの方針に関与できるため、より民主的であると言えます。

Nori
中央集権の要素を極力排除する姿勢が伺えますね。

DOT保有者以外には、評議会(The Council)と呼ばれる組織が存在しており、重大な提案を行ったり悪意のある提案を拒否したりします。

最初はWeb3財団が評議会のメンバーに選ばれるものの、将来的にはDOT保有者による選挙によって決まる予定です。

なお、 評議会のメンバーによる提案は、一般的なDOT保有者による提案よりも少ない投票数で承認を得ることが可能です。

他にも、技術委員会(The Technical Committee)という組織があり、開発者チームで構成されています。技術委員会は緊急時に特別な提案を行えます。技術委員会のメンバーは、評議会によって選ばれます。

ブロックチェーン開発フレームワーク「サブストレート(Substrate)」の提供

ポルカドットはブロックチェーンを開発するためのフレームワーク「サブストレート」を提供しています。

サブストレートを利用することによって、ブロックチェーン開発における学習コストを抑えられるため、開発者の考えるユースケースに最適な独自のブロックチェーンを効率よく開発することが可能です。

フレームワークでブロックチェーン開発の敷居を下げることで、Web 3.0の実現をサポートしているのです。

サブストレートで作られたブロックチェーンは当然のことながらポルカドットと親和性が高いため、ポルカドットへの接続がプロジェクトの計画にあるのなら、サブストレートを使わない手はないでしょう。

実際、日本発の世界的に知名度の高いAstar NetworkStake Technologies社の手掛けるプロジェクト)やポルカドットのDeFi Hubを目指し絶大な人気を誇るACALA等もサブストレートで作られています。

Web3財団の助成金プロジェクトと関連プロジェクト

助成金を受けたプロジェクト

Web3財団は2017/10と2020/7の2回、トークンセール(いわゆるICO)を実施しており、それぞれ485,000 ETH(当時165億円)と4,000 BTC(当時45億円)を調達しています。

その資金の一部をポルカドットのエコシステム拡大に貢献するプロジェクトに助成金として提供しています。

2021/12現在、助成金の申請者は800件を超え、助成金を受けたプロジェクトの数は300に到達しています(同じチームが異なるプロジェクトで複数回受け取っているケース含む)。

助成金を受領したプロジェクトは助成金リストで確認できます。

ポルカドット助成金アプリケーション
ポルカドットの助成金を受領したプロジェクトは300以上(出典:ポルカドット公式ブログ)

これまでに資金提供されたプロジェクトは、Web3テクノロジーのスタックの全レイヤーをカバーしています。プロジェクト領域で見ると、ランタイムモジュール、開発ツールで約半数を占めています。残りは、ウォレット、UI開発、各種ツール、ブリッジ、暗号化等です。

ポルカドット助成金プロジェクト領域ポルカドットの助成金を受領したプロジェクトの領域(出典:ポルカドット公式ブログ)

上述したAstar NetworkACALAもこの助成金を複数回にわたって受けています。

関連プロジェクト

助成金の有無に関係なく、ポルカドットと連携するプロジェクトは複数存在します。ここでは主要プロジェクトを3つ紹介します。

  • チェインリンク(Chainlink:LINK):ポルカドットは、天気や為替などのブロックチェーン外部のデータソースをブロックチェーン内に取り込める機能であるオラクルを有するチェインリンクとの統合により、ポルカドットのネットワークでオラクルを利用できるようになったことを2021/4に発表しました。
  • エンジン(Enjin:ENJ):ブロックチェーンゲームのプラットフォームを提供するエンジンは、NFT特化の次世代ブロックチェーン「Efinity」をポルカドット上に構築しようとしています。ブロックチェーンゲームのNFTのインフラになる可能性を秘めています。
  • コスモス(Cosmos:ATOM):ポルカドットと同じようにブロックチェーンのインターオペラビリティを実現するコスモスとポルカドットが接続可能であることが、テストネット上ではあるものの、2021/4に実証されました。これにより、ポルカドットとコスモスは競合関係というより、むしろ共存関係にあることが示されました。

ポルカドットの仕組み

アーキテクチャ

ポルカドットは以下の3つの要素で構成されています。

  • リレーチェーン:ポルカドット本体のブロックチェーン。リレーチェーンに接続されたブロックチェーンの相互運用、セキュリティ共有、トランザクション承認などを担います。
  • パラチェーン:リレーチェーンに接続されたブロックチェーン。各ユースケースに最適化されたアプリケーションを担います。
  • ブリッジ:ビットコインやイーサリアム等の外部のブロックチェーンと接続するための特別なパラチェーン。

リレーチェーンにはスマートコントラクトの機能はありません。その役割はパラチェーンが担います。

サブストレートで構築されたブロックチェーンはパラチェーンになることを目標にします。

ポルカドットアーキテクチャポルカドットは3つの要素で成り立っている(出典:ポルカドットのライトペーパー)

コンセンサス

ポルカドットには以下の4種類の役割が存在します。

  • バリデーター:各パラチェーンで生成されたブロックを検証、承認します。
  • ノミネーター:信頼できるバリデーターを指名(ノミネート)します。ノード(マシン)が不要なため、一般投資家向きです。
  • コレーター:各パラチェーンのフルノードとなって、トランザクションを収集し未確定のブロックを生成したらバリデーターに渡します。
  • フィッシャーマン:ネットワークを監視し、悪い行動を起こしたバリデーターを報告します。コレーターやパラチェーンのフルノードはフィッシャーマンになれます。

いずれの役割もポルカドットのネイティブ通貨DOTをステーキングすることで担当できます。

各役割は正しい行動を取ることで報酬を得ることができます。逆に、悪い行動を起こすとペナルティとしてステークした(預けた)DOTが没収されますので、自然と正しくあろうとするインセンティブが働くように設計されています。

なお、バリデーターの行う合意形成に使われるコンセンサスアルゴリズムはグランパ(GRANDPA)と呼ばれます。そして、GRANDPAを運用するバリデーターの指名にはノミネーテッド・プルーフ・オブ・ステーク(NPoS)が使われます。

ポルカドットコンセンサスロールポルカドットの4種類の役割(出典:ポルカドットのライトペーパー)

パラチェーンのスロットオークションとクラウドローン

ポルカドットのパラチェーンとしてリレーチェーンに接続したい場合、そのプロジェクトはオークションに参加して、パラチェーンのスロット(枠)を獲得しなければなりません。スロットは全部で100個です。

一度獲得すれば未来永劫ずっとスロットを確保できるかと言えば、そうではなく、最大96週間(約2年間)の貸出制となっています。

従って、常に競争原理が働き、DOT保有者からみて魅力的ではないプロジェクトは逐一除外されるようになっています。

Rino
なかなかシビアね…。

さて、パラチェーンになりたいプロジェクトはDOTでオークションに入札します。

落札者のDOTはスロット貸出期間中ロックされ、その期間が終了すると返却されます。

DOT保有者はオークションを眺めているだけかと言えば、そうではなく、保有しているDOTを応援したいプロジェクトに貸すことができます。

そのため、各プロジェクトはDOT保有者にDOTを貸してくれるよう協力を求めます。それがクラウドローンです。

DOT保有者は自分のDOTを応援したいプロジェクトに貸す(コントリビュートする)見返りとして、そのプロジェクトの発行するトークンを受け取ることができます。

貸したDOTは最大96週間ロックされますが、必ず返ってきます。各プロジェクトが借りたDOTを持ち逃げできない仕組みになっています。

なお、オークションはキャンドルオークションという形式で開催されます。

キャンドルオークションはもともと船の販売のために16世紀に採用されたもので、ろうそくの火が消えたタイミングでオークションは終了し、その時点の最大の入札者が勝利します。

ポルカドットの場合は、予め定められたオークション期間が終了した後に、ろうそくの火が消えたタイミングが分かる仕組みを採用しています。

これによって、オークション終了間際に再入札する悪だくみを防ぐことができ、常に最大の入札額であろうとするインセンティブが働くようになっています。

なお、初めてのオークションはバッチ1、バッチ2と2回に分けて実施され、バッチ1ではスロット1~5、バッチ2ではスロット6~11をかけてオークションが行われます。

スロット1のオークションは2021/11/11~11/18に行われました。スロット2以降は1週間ずつずれて開催され、スロット1~5のパラチェーンは12/17からリレーチェーンに接続されます。

バッチ2のスロット6は2021/12/23~12/30、スロット11が終わるのは2022/3/10の予定です。スケジュールの詳細はこちらで確認できます。

Rino
プロジェクトの開発するプロダクトもさることながら、マーケティング力が重要になるわね。
Nori
そうですね。暗号資産のプロジェクト全般に言えることですが、コミュニティの拡大、育成がとても重要です。拡大のためにはマーケティングが欠かせません。

ハードフォーク無しのアップグレードが可能

ポルカドットでは、開発者が指定した任意のブロック高で全ノードが自動的にアップデートするように設計されています。

そのため、機能追加、仕様変更、バグ修正がハードフォーク(分岐)無しで簡単に行えます。

一般的なブロックチェーンでは、稼働後のチェーンに変更を加える場合、ハードフォークを伴うことが多く、これは多くの手間と時間を要します。

ポルカドットではハードフォークが不要なため、アプリケーションの改善のサイクルが早まり、ユーザーは便利なサービスをいち早く享受できるようになります。

Rino
ねぇねぇ。ずっと思ってたんだけど、ポルカドットのことはやたら詳しく書いてない?
Nori
あ、バレました?私はポルカドットの推しメンですから。このプロジェクトを応援しています。
Rino
公平であるべきじゃないの?
Nori
ぴえん🥺

ポルカドット(DOT)の課題

パラチェーンがリレーチェーンに接続して運用された実績がまだない

ポルカドットのメインネットが稼働したのは2020/5のことです。

最近のプロジェクトであり、パラチェーンがリレーチェーンに接続して運用された実績がありません。

想定通りの結果が得られるのかは2021/12現在では不透明な状況です。

バリデーターの数が少ない

2021/12現在、トランザクションを承認するバリデーターの数は297とお世辞にも多いとは言えない状況です。

Web 3.0の基盤を目指しているブロックチェーンとしては、さらなる分散化が必要でしょう。

パラチェーンによるエコシステム拡大に伴ってバリデーターの数が伸びていくことが望まれます。

クラウドローンに参加すると流動性が減少する

DOT保有者の多くは各プロジェクトのトークンを獲得するために、クラウドローンに参加するでしょう。

クラウドローンに参加すると、預けたDOTは96週間ロックされます。

それらのDOTは市場に流通しないため、流動性が減少してしまいます。

その問題を解決するために、パラチェーンを目指す各プロジェクトはDOTの合成トークンを発行する予定ですが、認知度含め、どの程度機能するかはやってみないと分からない状態です。

公式ウォレットの画面がユーザーフレンドリーではない

ポルカドットの公式ウォレットであるpolkadot{.js}は、エンジニア向けという印象で一般人には分かりにくく、使いにくい画面構成です。

クラウドローンやステーキングに参加したくても方法がよく分からないという声も見聞きします。

ポルカドットを身近に感じてもらうには、誰にとっても分かりやすく使いやすい、ユーザーフレンドリーな画面が求められます。

事実、polkadot{.js}経由でステーキングに参加した場合、解除してDOTがウォレットに戻ってくるまで28日間もかかりますが、それがパっと分かるようになっていません。

また、polkadot{.js}にDOTを送金した場合、ウォレット内に1 DOT以上を常時保有していないと翌日には没収された上にウォレットが凍結してしまい、クラウドローンへの参加等が無効化されてしまいます。

この事実を知らないと、DOTを失うばかりかクラウドローンに参加したつもりができていなかったという不幸な結果を招きます。

理由はどうあれ、このようなワナは改善する必要があるでしょう。

ポルカドット(DOT)の今後の展望

ポルカドットはまだ生まれて間もないプロジェクトです。

ポルカドット自身は縁の下の力持ち的な存在のため、ギャビン・ウッド氏の描くWeb 3.0の未来が訪れるかはパラチェーンの今後の活躍次第となるでしょう。本番はこれからです。

とは言え、Web 3.0自体は遅かれ早かれ到来する潮流だと考えられます。

ポルカドットのエコシステムが拡大するにつれて、価格が上昇していく可能性は十分にあるでしょう。

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